履修証明プログラム「臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成プログラム」

(本プログラムは全てオンデマンドで学習可能です:CST実習以外)

1.趣旨

2019~2021年度文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラム採択「臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成」事業を継承し、本学大学院生及び社会人等を対象として、履修証明プログラム「臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成プログラム」を継続するものとする。

2.目的

献体を使用した手術手技研修(Cadaver Surgical Training:CST)や研究開発の実施に必須な関連法規、感染防御COI・知財マネジメント等を体系的に学ぶことにより、献体を使用した医工連携・産学連携を推進できる人材を養成することで、臨床医学の教育・研究における献体使用の効果を最大限に発揮できる学術環境を確立することを目的とします。

3.養成する人物像

医工連携・産学連携のリエゾンの核となり、献体使用のプラットフォームを支えることのできる工学系人材・企業人材、又は、企業スタッフとして、CSTに対する適切なサポートをマネジメントし、後進を指導できる人材を養成します。

4.教育プログラム

(1)授業の場所

北海道大学大学院医学院にて講義形式と実習形式で実施し、講義内容はe-learningで受講可能です。

(2)講義日程

年度当初よりe-learningを公開します。講義レポートの提出期限は別に定めます。

(3)プログラムのカリキュラム

1単位のみ履修することは可能ですが、CST実習(臨床解剖実習)の履修は「臨床医学・外科解剖セミナー」「臨床解剖概論」も履修することを条件としています。CST実習は9月から2月の間に随時実施予定で「献体による臨床医学研究プログラム協議会」が参加する実習を調整します。

科目区分 授業科目の名称 単位数 授業形態 備考
講義 演習 実習
必修科目 臨床医学・外科解剖セミナー 1     講義はe-learningで受講可能
臨床解剖概論 1    
医療機器開発概論 1    
CST実習(臨床解剖実習) 1    
選択科目 外科教育概論・教育理論 1      
外科教育概論・医療機器開発 1    

(4)単位の授与の有無及び受講料

単位の授与:有
受講料:1単位 14,800円
計  74,000円(本学の大学院生・職員は不要)

※本受講料は履修証明プログラムの修了要件となる受講時間数に基づき、各授業区分が求める最低修得単位数相当の合計単位数相当(講義4単位、実習1単位相当)により算出。

(5)履修証明書の交付

5科目60 時間以上を受講し、かつ、各科目の試験に合格した受講生には修了を認め、履修証明書を交付します。また、「Diploma of Medical Device Development」及び「Diploma of Clinical Anatomy」を授与します。

(6)北海道大学大学院生としての単位修得

北海道大学大学院生については、本プログラムの各科目を、大学院共通授業科目「外科系臨床医学研究の新展開」で履修することができます。

(7)修了認定のための評価基準

正規授業と同等の質を保証する基準とします。

5.募集人員

25名程度

6.履修資格

(1)または(2)のいずれかに該当する者

(1)北海道大学大学院通則第10条第1項に規定する者、またはそれに相当する学力を備えているとプログラム責任者が認めた者。

①大学を卒業した者
②個別の資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、22歳に達した者

(2) 北海道大学大学院通則第11条に規定する者、またはそれに相当する学力を備えているとプログラム責任者が認めた者。

①大学における医学、歯学または修業年限6年の獣医学もしくは薬学を履修する課程を卒業した者
②個別の資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、24歳に達した者

7.実施体制

(1) 履修証明プログラムの編成

必修科目4単位、選択科目1単位以上の合計5単位以上を履修し,かつ各科目の試験に合格した受講生を修了と認める。

【必修科目】

・臨床医学・外科解剖セミナー(1単位)
必修講義(1コマ)
① 臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドラインとCST実施の注意点
選択講義(7コマ選択)
② バイオデザイン概論
③ 臨床研究法と医学研究に関する法令
④ 成人教育,卒後教育の基本
⑤ 知的財産権と医療機器開発
⑥ CST運営の基本と国内外の現状
⑦ 臨床研究のデザイン
⑧ 医学論文の作成法
⑨ 病理学のエッセンス
⑩ 動物実験のエッセンス

・臨床解剖概論(1単位)
必修講義(7コマ)
① 解剖と献体の歴史
② ご遺体収納からご遺骨返却までの概要
③ ご遺体の各種保存法,保存設備,ホルマリン曝露予防装置について
④ 患者の手術と死体の解剖の違い
⑤ CST実習の準備Ⅰ:解剖室におけるバイオハザードとケミカルハザードの対処
⑥ CST実習の準備Ⅱ:献体の取り扱いと解剖室のルール
⑦ 医師・歯科医師以外を対象とした臨床解剖講義(医療機器開発)
選択講義(1コマ選択)
⑧ 解剖学講義(上肢)
⑨ 解剖学講義(下肢)
⑩ 解剖学講義(脊椎)
⑪ 解剖学講義(循環器・呼吸器)
⑫ 解剖学講義(消化器)
⑬ 解剖学講義(泌尿生殖器)
⑭ 解剖学講義(頭頸部・医科)
⑮解剖学講義(頭頸部・歯科)
※ただし「CST研究会」参加(半日)を選択講義1コマに替えることができる。

・医療機器開発概論(1単位)
① 医療機器開発における基礎的知識を学ぶ
② 医療機器開発と知財マネジメント
③ 医療機器開発における法的解釈
④ 新鮮凍結屍体を用いた基礎研究(シーズ開発)
⑤ 医療機器開発のプロセス1(基礎研究,製品化)
⑥ 医療機器開発のプロセス2(非 臨床試験,臨床試験,薬事承認)
⑦ 医薬品医療機器総合機構(PMDA),日本医療研究開発機構(AMED)の立場から
⑧ 事例紹介:医療機器開発の実際

・CST実習(臨床解剖実習)(1単位)
医学研究院の臨床系各教室で実施している献体を使用した手術手技研修や医療機器研究に参加する。受講に際しては、担当教官が分担して実習または研究への参加(見学)をサポートする。実習参加には以下の講義(4コマ)の受講が必要である。

①CST教育講習・倫理安全講習
②CST教育講習・行動規範・実施手順講習
③臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドラインとCST実施の注意点
④医師・歯科医師以外を対象とした臨床解剖講義(医療機器開発)

【選択科目】
履修の目的に応じて、外科教育概論・教育理論(アカデミア向け科目)または外科教育概論・医療機器開発(企業人材向け科目)のいずれか1単位を選択

・外科教育概論・教育理論(1単位)
必修講義(6コマ)
① 国内外の外科教育の現状
② 教育カリキュラム開発の基本
③ 外科領域におけるフィードバック・指導法
④ リーダーシップとは
⑤ タイムマネージメント
⑥ 外科領域における技術の評価法
選択講義(2コマ選択)
⑦ 事例提示1:外科トレーニングの実際
⑧ 事例提示2:泌尿器科トレーニングの実際
⑨ 事例提示3:耳鼻科トレーニングの実際
⑩事例提示4:整形外科トレーニングの実際
※ただし「日本外科教育学会」参加(2日間)を選択講義2コマに替えることができる。

・外科教育概論・医療機器開発(1単位)
①手術器械と滅菌・消毒<鋼製小物のあれこれ>
②内視鏡手術の原理<内視鏡を操作してみよう>
③切開・止血の原理<エネルギーデバイスの種類と仕組み>
④超音波検査装置の原理<エコー装置を操作してみよう>
⑤体外循環装置の原理<ECMOを操作してみよう>
⑥血管内治療の原理<血管治療機器にふれてみよう>

(2) 履修証明書の交付を行うために必要な体制
当該履修証明プログラムの修了要件を満たした者として、総長へ報告があった場合には、学務部において修了証を発行する。

8.申し込み手続き

(1)申し込み書類等

提出書類等 注意事項
受講申込書 指定する書式を使用してください。
志望理由書 受講したいと考えた動機、目的および修了後の希望などを800~1000字程度で記入してください。
履歴書 指定する書式を使用してください。
職務経歴書 該当者のみ提出してください。
その他 日本に国籍を有しない者は、「在留カード」の写し(両面)を提出してください。

履修証明プログラム申請書一式ダウンロード

(2) 申し込みに当たっての留意事項

①申し込み書類の不備なものは受理しませんので、記載事項に記入漏れ、誤記のないよう十分注意してください。
②受理した申し込み書類は、履修者決定に関わる目的以外には使用しませんが、いかなる理由があっても返却しません。
③申し込み後、「住所」に変更があった場合は、速やかに連絡してください。
④本学院にて申込みを受付した後、「受付番号通知書」をe-mailにてお知らせします。

9.申し込み期間および申し込み書類提出先

(1)申し込み期間

2025年9月9日(火)〜 10月27 日(月)
※提出期間内に「献体による臨床医学研究プログラム協議会」(CCRP)事務局あてに、e-mailにて申請すること。郵送も可とするが提出期間内必着のこと。

(2) 申込書類提出先

北海道大学医学研究院CCRP事務局 事務担当

e-mail:CERIA[at]pop.med.hokudai.ac.jp(先端医療技術教育研究開発センター内)

※[at]を@に変換してください

10.実施期間および履修手続きについて

プログラムの実施期間はR711月からR89月です。
履修を許可された者には、事前に登録したe-mailに連絡するとともに、履修手続きの詳細を記載した「履修許可通知書」を送付します。

11.その他

ご不明な点があれば以下にお問い合わせ願います。

〒060-8638 札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学医学研究院 消化器外科II
「献体による臨床医学研究プログラム協議会」(CCRP)事務局

TEL/FAX 011-706-4929 e-mail: CERIA[at]pop.med.hokudai.ac.jp
(先端医療技術教育研究開発センター内)

※[at]を@に変換してください